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硫化水素、二酸化イオウなど腐食性ガスの作用 |
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二酸化イオウ(SO2)は単体で強い腐食性は無いが湿度が上がりH2Oが
作用し、H2SO3(酸性)となる
*金(Au)表面に出来る生成物反応
SO2 + H2O -----> H2SO3(亜硫酸)
SO2 + NO2 -----> NO + SO3
SO3 + H2O -----> H2SO4(硫酸)
H2SO4 + NH3 -----> (NH4)2SO4(硫酸アンモニウム)
*銅、 ニッケル下地金メッキ表面に生成可能な金属塩例
NiSO4,CuSO4,NiNO3,Cu(NO3)2,その他の金属塩 |
硫化水素(H2S)は銀(Ag)や銅(Cu)を激しく腐食させる気体でH2SとAgの場合、
次の様な反応式
Ag -----> Ag + e
2H2S + O2 -----> 2S + H2O
S + 2e -----> S−
2Ag + S- -----> Ag2S
※4Ag + 2H2S + O2 -----> 2Ag2S + 2H2O
※2Cu + 2H2S + O3 -----> 2CuS + 2H3O
金属の汚染機構には水分の影響が大きく関わり70%RH位を境として
湿食(wet corrosion)となる。
大気中に含まれる湿度はある程度以上になると乾食から湿食になり、
すな わち金属表面の吸着が多くなり水滴を形成する。また、大気空間であっても水蒸気の粒度が
大きくなる。 したがって汚染気体がこのような水分に溶解する傾向を示しミスト状態になる。
(電解質水溶液が金属表面に吸着する)こうなると金属はイオンになって溶液中に溶け出し、
水溶液中の溶質イオンと反応して汚染生成物が生ずる。
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